「自分の住まいを持つ」というのは、憧れや、人生の大きな目標にしている方も多いはず。しかし住宅は非常に大きな買い物ですので、それを手にいれるためには綿密な資金計画と段階的な準備が必要です。単なる思いつきで事を進めると、「憧れ」は「挫折」や「後悔」に変わってしまうことも……。夢のマイホーム購入を考えたときに忘れてはいけない、大切な心得を確認しておきましょう。

人生設計を見越した予算設定を

マイホームが欲しいと考えたときに、最初に思い浮かべるのは「真新しいリビングで家族と笑顔で過ごす理想の光景」ではないでしょうか。もちろんそれは自然なこと。でも、理想を現実にするためには、しっかりとしたプランに基づき、それに向かって行動する ——。これこそがマイホームを手にいれるための最初の心得になります。現実的なプランの中で、もっとも大切なのは資金計画です。それがなければ、いつまでも“夢のマイホーム”のまま進展しないか、もしくは手に入れたとしても
・毎月のローンの返済に追われ、生活費のやりくりに苦労する……
・建築資金が足りず、理想とは程遠い“妥協の家”になってしまう……
・「終の住処」のつもりが、早期に手放さざるを得なくなってしまう……
ということになってしまうでしょう。

理想の光景を思い浮かべたら、次には「自分にはどれくらいの支払いができるのか」という現実の問題に直面するはずです。
現在住んでいる賃貸住宅に支払っている家賃は、ひとつの目安にはなりますが、しかし単純にそれだけで毎月の支払可能額を設定してしまうと、将来起こりうる変化には対応できません。現在は支払っていない、あるいはあまり負担に感じていないことへの支払いが、将来的に大きくなることも考慮しなければなりません。例えば
・家族が増えた場合の生活費
・子供の教育費
・医療費
・老後の生活資金
・固定資産税や都市計画税
・修繕費など
といった項目です。金融機関は、あなたの年収と年齢等から、住宅購入資金を融資してくれるでしょう。しかしそこには、上記のような項目は考えられていません。ローンの返済額だけに集中するのではなく、毎年の家計を予測して、実際の世帯収入がどのような形で支出に流れるのか。すなわち毎年の「キャッシュフロー」を表にしてみることをお勧めします。「借りられるローンの額」ではなく「毎月返済できる額」をもとに考えることが大切です。

信頼できるプロを味方につける

マイホーム購入計画は、そのまま今後のライフプランに直結します。ですから、もちろん計画づくりの主導権を握るのはあなた自身です。
しかし、いくら自分の今と将来を見据えたライフプランとはいえ、なかなかそれを迷うことなく策定していくのは難しい作業です。また、住宅ローンや金利などの専門的な知識も要する部分も含まれてきます。そこで重要なのは、マイホーム購入を計画的に進めるための信頼できるパートナーを得ること。自分では何から始めていいかわからない等不安に思う人は、プロに聞くのが一番。「資金・物件」の多方面から様々なアドバイスをしてくれるので、一緒に計画を立てられると思います。
「住宅ローンの相談受付」を大きく掲げた不動産会社には、物件の最新情報だけではなく、
・それぞれの家庭にあった住宅ローンの選定
・返済可能なローンの見極め
をアドバイスしてくれる専門家がいるはずです。
自分であれこれ悩むよりも、まずは信頼できるプロに相談してみるというのも一つの有効な方法です。

「夢のマイホーム」を、「無理なく」「妥協することなく」現実のものにするには、綿密な将来設計がとても大切。住宅という大きな買い物だけに慎重に考える必要はありますが、だからといって悩みばかりが先行し、夢への歩みを止めてしまうのももったいない話です。まずは気軽に相談できる、住宅購入のプロフェッショナル探しからスタートしてみてはいかがでしょうか。